復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜
「大体、谷ちゃんはさ~」

そのとき、携帯電話の着信音が鳴り響いた。
理奈は口を止めて、ポケットから携帯電話を取り出す。

携帯電話を開いて、カチカチとボタンを押していた理奈の顔色が変わった。

「なっ、なによコレ……」

みるみる青ざめていき、携帯電話を持つ手が震えていた。

「誰のイタズラよ! 誰がやったのよ」

「理奈、どうしたの?」とさえがきいたときだった。

鬼ごっこでもして遊んでいるのか、小学校低学年くらいの男の子が二人走ってきた。

ぼうしをかぶった男の子が、理奈にぶつかり、その拍子に開いたままの携帯電話が落ちた。

奈々子の足元に飛んできたので、拾いあげる。

「痛っ、どこ見てんだよ!」

理奈が、腹に響くような低い声で怒鳴った。

「ご、ごめんなさい……」とぼうしの男の子が、手をもじもじさせながら、謝る。

ぐっ、と理奈が小さな胸ぐらをつかんだ。
< 90 / 221 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop