白いジャージ2 ~先生と青い空~


「直~、腹減った。宿に戻る?」


もう空は何となくオレンジ色に変わろうとしていた。



「先生、あの生徒今は、どうしてる?」



「ん?今は、毎日学校に来てるよ。時々保健室でさぼってるけどな。それくらいは大目に見てやらねぇとな。」



砂の中に埋まった足を砂から出した先生は、遠い目をして言った。



「いじめは、永遠の課題だな…」




先生はこれからもずっと一生懸命に『教師』をしていくんだ。


先生の目指す『教師』っていうのは

生徒を上から見るんじゃない。


生徒の中に入って、みんなの心の中に溶け込んでゆくような教師。




理想を追い求める先生を私はずっと見守るよ。

誰にも知られない先生の努力を私がしっかりと見てるから。




だからね、


先生…


ゆっくり頑張ろうね。





< 143 / 354 >

この作品をシェア

pagetop