白いジャージ2 ~先生と青い空~
~WIND-7~

ジェラシー




宿に戻ると、もう夕食の美味しそうな匂いが鼻先をくすぐった。



貝殻と砂だらけの道を走った自転車のタイヤは真っ白になっていた。



木造の家。


赤い瓦と、真っ白な砂が美しい島。



宿の屋根から私達を見守ってくれるシーサー。



何年もここでいろんな人の思い出作りを見てきたシーサーは、優しい顔をしていた。





部屋でシャワーを浴びて、着替え終わると、先生の姿が見えない。


先生は、部屋の外で誰かと話していた。



「直、早くおいで!」




私が、顔を出すと優しい笑顔のおじいさんが手を振ってくれた。



庭に並んだ椅子と机は、夜の宴会の為なんだ、とその宿のおじいさんが話してくれた。



「夕食までここでのんびりしていきなさい。」



冷たいお茶を出してくれたので、私と先生は座るとギシギシと音がするベンチに腰掛けた。



そのベンチに置かれていた旅ノートをパラパラとめくる。




『女3人の旅で~す!咲希 とも 茉桜』



今日の日付で書かれたメッセージ。





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