負け組女子高生
それから私達は今までも変わりなく、冗談を言ったりたまに真面目な話をして、昼休みは中庭の木の下に行って、放課後はお互いの家に行ったりして三学期を過ごした。
三学期の期末テストも終わり、留年の心配もなく私達はのうのうと過ごしていた。
終業式を翌日に控えた日、私は家でのんびり過ごしていた。
夜もふけて、風呂にでも入ろうかと考えていると、ブーンと携帯が震えた。
やはり悠紀だ。
「麗華。来た」
「またかい」
私はカーテンから確認する事なく外へ出た。
「今日はなに」
「返しにきた。」
悠紀の手には以前貸していたラブ☆コンが三冊と英語のノートが、裸の状態で握られていた。
「明日でもいいのに」
私は笑った。
「今日返さないと気がすまなくて」
悠紀は漫画を私に突き出した。
「せめて袋にいれようよ」
私は笑った。
「じゃあね」
悠紀は手をふって歩き出した。
「ちょっと悠紀!」
私は悠紀を引き止めた。
「なぁに?」
「本当に用ってそれだけ?」
悠紀は少し黙ってふと笑った。
「それだけだよ」
そしてまた悠紀は歩き出した。
悠紀の背中を見守っていると、今度は悠紀が振り返った。
「麗華」
「なに?」
「なんもない」
そう言って悠紀はまた歩き出した。
なんだったんだろう。
悠紀の様子がいつもと違う気がしたが、私はあまり気にとめなかった。
三学期の期末テストも終わり、留年の心配もなく私達はのうのうと過ごしていた。
終業式を翌日に控えた日、私は家でのんびり過ごしていた。
夜もふけて、風呂にでも入ろうかと考えていると、ブーンと携帯が震えた。
やはり悠紀だ。
「麗華。来た」
「またかい」
私はカーテンから確認する事なく外へ出た。
「今日はなに」
「返しにきた。」
悠紀の手には以前貸していたラブ☆コンが三冊と英語のノートが、裸の状態で握られていた。
「明日でもいいのに」
私は笑った。
「今日返さないと気がすまなくて」
悠紀は漫画を私に突き出した。
「せめて袋にいれようよ」
私は笑った。
「じゃあね」
悠紀は手をふって歩き出した。
「ちょっと悠紀!」
私は悠紀を引き止めた。
「なぁに?」
「本当に用ってそれだけ?」
悠紀は少し黙ってふと笑った。
「それだけだよ」
そしてまた悠紀は歩き出した。
悠紀の背中を見守っていると、今度は悠紀が振り返った。
「麗華」
「なに?」
「なんもない」
そう言って悠紀はまた歩き出した。
なんだったんだろう。
悠紀の様子がいつもと違う気がしたが、私はあまり気にとめなかった。