夜明けを待って
「須藤さん、倒れる前に何かしら痛みなど感じられましたか」

「何にも」

「なるほど。他になにかしら体調におかしな事があったとか…そんな事は。」


体調が悪いとか、そんな事は特に…と答えようとして、気付いた。


「喉が痛かった。酒やけみたいに。煙草の煙が、喉に引っ掛かるみたいな感じ」


そう答えた時に半田の顔色が変わったのを、見逃なかった。


「スナックのママさんでしたよね。お酒が前より飲めなくなったとか、そんな事は」

「毎日浴びるぐらい飲めたから、余裕」


それからしばらく沈黙が続いた。


「あと2日ほど入院していただいてよろしいでしょうか。せっかくですから、その喉の痛みを検査されませんか??」


うらうらとした頭だったから、よく分からないまま頷いた。


「じゃあ、しばらく寝てください。早めに検査、終わらせますからね」


そう言うと半田は病室を後にした。
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