俺様のカゴの中
うなされる留宇の隣であまり寝付けず迎えた朝。



朝食は部屋に運ばれてくるようになってる。



あまり熱の下がらない留宇を気にしながら気がついた。



今日、クリスマスイブ。



留宇が欲しがったホームベーカリーは家に置いてきた。



どうすっかな…。



雪で遊んでみたいと言っていた留宇がこの熱…。



今日帰る予定でいるし、ここから車で2時間だ…。



とりあえず熱を計るとまだ下がってなくて。



医者を呼んでもらうか、それとも連れ帰って病院行くか…。



「留宇、起きれっか?」

「んっ…雷さん…。あたし…死ぬのかな…」

「バカか。死ぬわけねぇだろ」

「よかった…」

「帰って病院行くか、今から医者呼ぶか。どっちがいい?」

「おうち…帰る…」



ならもう出るか。



高宮を呼び、事情を話して朝飯も食わずに車に乗った。



後部座席に寝かせた留宇に借りた毛布をかけて。



「すぐ帰るからな?」

「大丈夫だよ…?寝てるから起こしてね?」



気をつけて帰る。



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