俺様のカゴの中
それからも留宇はバイトに明け暮れ、俺はモヤモヤ。



そんなある日、やっぱり俺には耐えられない出来事が起こった。



留宇より早く帰った日、迎えに行くとメールを入れといた。



バイトが終わる時間、近くに車を止めて留宇を待つ。



裏口から出てきた留宇…と松居。



なんか喋ってる。



内容が気になり、窓を開けると告白の真っ最中だった。



勝手にカラダが車から降りて、向かったのは留宇の元。



腕を掴むと、びっくりした顔で俺を見上げた。



キレねぇで大人の対応をしよう…。



前みたいなケンカはごめんだ。



「迎えに来た」

「あっ、メール見た…」

「妻がお世話になってます」

「雷さんっ!!結婚のこと…」



殴りたいくらいイライラしてる。



これが精一杯の我慢だ…。



黙ってろ、留宇…。



「妻って…どういう…」

「結婚してるんですよ、彼女。俺と…」

「ウソ…だ…」

「いつもお世話になってるみたいで感謝しています。では本日はこれで」



イライラ…する…。



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