真面目なあたしは悪MANに恋をする
初めてお泊りした朝に
どたんっという大きな音に、あたしはびっくりして身を起こした

「いててっ」

床の上に、座り込んでいる片岡君が、腰を押さえていた

「あ…もしかして、あたしが?」

ぶかぶかのシャツを着ているあたしは、ベッドから出ると片岡君の肩にそっと触れた

「いや、寝がえりをうったら、そのまま落ちただけ」

片岡君が、苦笑していた

上半身裸の片岡君が、大きな欠伸をしてから、あたしに微笑んだ

「大丈夫?」

あたしは、片岡君の腰をさすった

「平気だよ」

片岡君が、あたしの頬にキスをしてくれた

「朝から、盛大だねえ」

ノックもなし、ドアが開くとマサ君が笑顔で立っていた

腕には白い包帯が巻いてあった

「おはよう、チョーと葉南さん。みんな、下で二人の初エッチを聞きたがってるよ」

「え?」

あたしの顔が一気に熱くなった

「聞きたくても、話さないよ」

「でも知りたがってるよ」

マサがにこっと笑った

< 268 / 438 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop