放課後の歌
君は席に着いた。
私は向かいの席に着く。
「前原は何でこの作家が好きなんだ?」
「私歌がすきだから・・・」
そう答えた。
「俺も歌が好きだ。俺の好きなヤツが、歌う歌、すっげー好きなんだ。」
一気に胸が痛んだ。
好きなヤツ、って、
すきなひとが居たんだ。
「そいつな・・・ーー」
泣いては、駄目だ・・・
「っま、前原!?」
「すみませんっ、失礼しますっ!!!!!」
私はそのまま図書室を飛び出して、屋上に向かった。
今はただ。
歌いたい・・・
屋上に着くと、眼鏡をはずすのも、髪をほどくのも忘れて、
歌ってた。
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