幸せのカタチ~赤い宝物~
オマケと後書き
その後
―5年後…
背番号1番
赤いユニホームの彰が、グリーンのピッチに立ってる。
スタンドの客席が綺麗に赤と青に色が別れて、チームカラーの旗や応援幕が風に揺れてる。
そして盛り上がるサポーター達の熱気に包まれている。
彰のポディションはもちろんゴールキーパー。
彰の所属するプロのクラブチームは、今日リーグ優勝をかけた大事なゲーム。
「ぱぁ~ぱぁ~!
がんばってぇ~!!」
「おぉ!勇心(ユウシ)!
バパ分る様になったの?
パパ今日着てるの赤?黒?」
「ぱぁぱぁ…あかいのっ☆」
「ふぉ~すげぇじゃん、勇心!
愛果っコイツ頭いいじゃん!
愛果と彰の子なのにっ!」
「…友來?
それは褒めてるの?
けなしてるの?」
「えっ?
褒めてるのにきまってるじゃぁ~ん!」
「へ~…。
あ、もうそろそろ試合始まるっ♪
勇心~ママのお膝においで~☆」
私は一歳になったばかりの息子を抱き上げる。