幸せのカタチ~赤い宝物~
VS歯車
―――朝
眠い目をこすり学校に向う。
昨日の夜は殆ど眠れなかった。
私的にいわくつきの公園の前を通って学校に行く。
それも毎朝…。
だからイヤでも毎朝思い出す。
あの日杉原に待ち伏せされた事も
彰の事も…
だから忘れられないのかな。
朝の公園に珍しく人影
1人でベンチに座ってる…
しょ…う?
彰は大柄だから目立つ。
むしろベンチが小さく見えるよ。
公園が小さく見える。
それは、私にとって彰の存在が大きいから、余計に彰が大きく見えるだけ?
つい立ち止まっていたら
彰が私に気がついた。
今まで半年喋って無かったのがウソみたいに
彰は笑顔で手招きした。
――――ドキドキ
立ち止まってた場所から一歩前に進もうとするだけで、鼓動が早くなる。
一歩一歩近付く度に
胸はしめつけられてキュゥっと締め付けられる様に苦しい。
私に用があるからココにいて、私を呼んだんだよね…?
何をいわれるのかな?
緊張で膝が震えてる。
ビビってる…
なんだか情けない私。