恋口の切りかた


当たらない

当たらない

当たらない──


ユラユラ揺らめく陽炎に斬りつけているかのように、

私が完全に動きを読み切って繰り出したつもりの刀は、ことごとく空を切った。


ぬかるむ足下に、視界を奪う雨。

お互い様とは言え、条件も最悪のハズなのに……


この人、本当に──使い手だったんだ……。
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