恋口の切りかた
私が円士郎と出会ったことに、何か意味が──



そうだ。



私は、
真っ直ぐ死の運命へと突き進んでいった円士郎の姿を脳裏に描く。



今、円士郎を引き留めることができるのは私たちしかいないんだ──




彼の固い決意が現れた微笑みを思い出すと、

果たしてそんなことができるのか、方法は全く思いつかなかったけれど、


それでも、




生きてほしい──



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