恋口の切りかた



毒の刃を構えた人間を素手で止めた人物の顔を見上げて、私は息を止める。


「宗助……!」


この場に現れて、女盗賊の動きを封じたのは、

能面のように無表情な忍の男だった。



おひさが大きく目を見開いた。


「宗助さん……」


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