恋口の切りかた
金色の髪が、月の光で妖しく輝いている。


──金魚屋さん?

今、円士郎と何事か話しているのは、遊水だった。

どうしてこの人が……。

二人は道の真ん中で何かをボソボソと話しているようだが、私の隠れている場所からでは距離があり過ぎて話の内容までは聞き取れない。


しばらく話していた二人は、何やら頷いて、いずこかに向かって歩き出した。

私も尾行を再開する。


二人は商家が立ち並ぶ辺りで、細い脇道に入り──


私は慌てて後を追ったのだけれど、

複雑に入り組んだ裏道を進むうち、程なく二人の背中を見失ってしまった。


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