【長編】鉛の空
突き出される《グドム》の拳。

その指関節の突出部が眼前に迫る速度は、思った以上に、速い。

マリの声で、脚部にため込んでいた力の出力角を上方修正しなければ、確実に、胸部――この《リテラ》の核に、一撃を加えていたはずだ。
< 92 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop