【長編】鉛の空
俺の動作が、僅かでも遅れていたら。

いや。

あの程度の速度なら、回避ができないわけでは、ない。

空中に舞う《リテラ》を、《グドム》が、見上げた気がした。

だが、そんなことを考えるのも、一瞬の間のこと――……。
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