君のとなり
腰に手を回され、少し身を捻りながら歩いていく。
今更、憂鬱になってきた。
やばい……帰りたい。。。
男の方にチラッと目をやると、満面の笑みで……
帰りたい、なんて言えるわけなくて……
「ちょっと…すいません!」
後ろから聞こえてきた声に、ピタッと足が止まる。
それと同時に、胸が高鳴った。
「なんだよ!?」
「この子、返してもらう。ややこしいことが嫌なら、他の子当たってくれないか?」
「意味わかんねぇ。……ダルい女…!!」
舌打ちをすると、男はすんなり帰っていった。