荊姫~第二章~
そこには

「……っ…」

あぁ……

「……遅かったっ…」

何人かの人が倒れていた

きっと逃げ遅れたか何かだろう

「…っ……私は…」

なんて無力なんだ、と

ユキは心の底から自分の無力さを嘆いた

「…ごめん…なさいっ」

ユキはその場に座り込んでしまった

少し遠くのほうで何かが爆発する音と

誰かの悲鳴が聞こえてきた

「……ごめんなさい」

ユキは謝った

ただ、聞こえてくる悲鳴に謝り続けた
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