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その夜、
マネージャーも含めた三人で
食事を終えて帰って来た。

俺が風呂に入っている間、
疲れていたのか
彼女はリビングのパソコンに
机の上で伏っつぶしてた。


画面を覗くとメモに、

『煙草ワンカートン』

と入ってる。

グフッ、と拳で口を押さえて
笑い声を堪えた。

明日の予定も
きっちり入ってる。
俺はそれを見て・・
笑顔を消した。

明日の歌番はテープじゃなく、
ちゃんとした
バンド形式になるんだ。
そう、坂巻もいる。

これから時々ある事だ。
彼女は
どんな様子になるんだろう?

予想したくないってのが
本音だ。


「シア」

「・・・・。」


肩を軽く揺らしたが反応なし。
目線がイケナイ方へ行く。

今の俺、最高のワルな
顔してるんじゃない?



「フ。」



・・・脇がガラ空きだ。



「・・んっ!」



悲鳴が上がった__________。

俺は構わず
後ろから襲い続けてる。



「ああぁ!!
やめてっ、ジュードさんっ!」

「止めると思うか?
イイんだろ? んん? 」


「イヤッ・・
良くなんか・・あ!」

「ちゃんと、
こっち向いて・・・笑え!!」


「ヤです! ひゃははははは!」



脇の下が弱点だったか・・。

だが、あくまでも笑った顔を
見せようとはしない。

俺は苛立って
擽りの速度を上げた。



「もう、やめてえっ!
きゃっ・・。」

「・・・!」


座っていた椅子が傾き、
横へグラリと揺らいだ。

俺は咄嗟に彼女を庇って
床に共倒れした。


「どこも打ってない・・?」

「あ・・ええ。
ひ、いやぁぁあっ!」



大丈夫らしい。

今度は馬乗りになって
思い存分、シアの破顔を
堪能する俺だった。



「やぁぁあっはははははは!」



笑い、身悶える女って・・・

起つ↑。

新たな発見だった。



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