雨に恋した華
電話を切った後、心の中が罪悪感でいっぱいになった。


“たかが、金平糖”。


だけど、そこに恋愛が絡めば…


きっと、“されど、金平糖”になってしまう。


そう思うと、『健一から誕生日プレゼントを貰った』なんて、やっぱり千晶には言えなかった。


千晶への申し訳ない気持ちや、罪悪感もあるけど…


彼女には今まで何でも話して来ただけに、隠し事をしてしまった後ろめたさも大きい。


あたしは複雑な気持ちを抱えて、金平糖の小ビンを見つめていた。


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