フレンチトースト
泰夢は黙って階段を上る。
「なぁ、どこ行くのよ?
と、問いかける。
泰夢は
「まぁ、付いて来いって。」
といってまた黙って階段を上る。
どこいくねん…。
「ココでええか。」
そういって泰夢は
屋上へ出る大きな扉を開けた。
「happy birthday to you♪」
泰夢は、歌いながらポケットから
包みを出した。
「え…?」
泰夢があたしに向かって差し出したのは、
花音にといってあたしが選んだ、
ヒヨコの小銭入れだった。
「…花音には別のやつあげた。柚亜のほしいもん調べるより直接選んでもらった方が失敗せぇへんか思て…。」
「…ありがとう。」