グリンダムの王族
その言葉にリズの白い頬がふわっと赤くなった。目は大きく見開かれている。

クリスはじっとリズを見ている。彼女の言葉を待っている。

リズはクリスから目を逸らして俯いた。

そしてしばらく間をおくと、「うん、、、」と小さく言った。

クリスはその言葉を聞くと、自分の首の後ろに手をやった。
そしてその首に下げられていた、金の首飾りをゆっくりと外す。

その首飾りは中央にファラント王家の紋章が付いている。
ファラント王族だけが持てる、王族の印だった。
首飾りはふだん服の下に隠されていて見えない。

リズは彼の手に現れた金の首飾りに目を丸くした。
クリスをそれをそっとリズの首につける。

リズがその行動に、「クリス、、、」と慌てて止めようとした。

「預かっていて欲しいんだ」

クリスが言った。
リズが動きを止める。

クリスはゆっくり首飾りをリズの首の後ろで留めながら、

「これは俺の大事なものなんだ。
だから預かっていて欲しい。
必ずまた、取りに戻るから」

それはクリスが自分自身を追い込むための手段だった。
王族の証という何より大事なものを彼女に渡すことで、必ず戻ってくることを心に誓う。

―――いつかきっと迎えに来る、、、。

そう思いながら目の前の少女を見た。
リズもじっと自分を見ている。

クリスはリズにそっと顔を寄せた。

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