グリンダムの王族
その夜、リズは侍女が退出するとすぐに、夜着のままテラスに繋がる窓から部屋を抜け出した。
テラスからは居館の裏にある庭園へ繋がっている。
その中へ裸足のまま駆け出した。
カインが来ると思うと、とても怖くて部屋になど居られなかった。
暗い庭園に存在する花園の中に入る。
その中に置いてある長椅子に座り、膝を抱いて縮こまった。
夜の風が薄い夜着から出る肌を撫でる。
なんだか少し寒いが、それも仕方ない。
上着を羽織る気持ちの余裕はどこにも無かった。
リズは両手で抱きこんだ膝に顔を埋めた。
突然さらわれるようにラルフの後宮に連れて来られて、今また突然今度はカインの後宮に連れて来られ、、、。
自分は一体どこまで彼等に振り回されればいいんだろう。
「帰りたい、、、」
声に出して呟くと、急に胸が苦しくなった。
涙が出そうになる。孤独と不安に、胸が押しつぶされそうだった。
その時ふと土を踏む足音が聞こえて、リズはビクッとして顔を上げた。
そこには白い夜着を纏ったカインが立っていた。
月明かりに照らされたその顔がリズを見つけて、ふっと微笑む。羽織るだけの夜着から覗く鎖骨や胸元から、彼が大人の男であることを否応なしに認識させられる。
リズは目を見開いて彼を見た。恐怖のために、体を固くする。
自分の膝を抱きかかえる腕の力が、自然と強くなった。
「隠れたつもりなんだ」
カインが言った。そしてリズに近寄ると、彼女の座る長椅子に並んで腰をかけた。
隣に座ったカインを見ることも出来ず、リズはただ固まったまま動けなかった。
テラスからは居館の裏にある庭園へ繋がっている。
その中へ裸足のまま駆け出した。
カインが来ると思うと、とても怖くて部屋になど居られなかった。
暗い庭園に存在する花園の中に入る。
その中に置いてある長椅子に座り、膝を抱いて縮こまった。
夜の風が薄い夜着から出る肌を撫でる。
なんだか少し寒いが、それも仕方ない。
上着を羽織る気持ちの余裕はどこにも無かった。
リズは両手で抱きこんだ膝に顔を埋めた。
突然さらわれるようにラルフの後宮に連れて来られて、今また突然今度はカインの後宮に連れて来られ、、、。
自分は一体どこまで彼等に振り回されればいいんだろう。
「帰りたい、、、」
声に出して呟くと、急に胸が苦しくなった。
涙が出そうになる。孤独と不安に、胸が押しつぶされそうだった。
その時ふと土を踏む足音が聞こえて、リズはビクッとして顔を上げた。
そこには白い夜着を纏ったカインが立っていた。
月明かりに照らされたその顔がリズを見つけて、ふっと微笑む。羽織るだけの夜着から覗く鎖骨や胸元から、彼が大人の男であることを否応なしに認識させられる。
リズは目を見開いて彼を見た。恐怖のために、体を固くする。
自分の膝を抱きかかえる腕の力が、自然と強くなった。
「隠れたつもりなんだ」
カインが言った。そしてリズに近寄ると、彼女の座る長椅子に並んで腰をかけた。
隣に座ったカインを見ることも出来ず、リズはただ固まったまま動けなかった。