4人4色。
「今日は一日戦争だったから!」


そういって水也に笑いかけると水也は地面に顔をそらして小さな声でいった。


「お前、今日の昼、」


「え?今日がなんて?」


「…も、いい。」


水也がそういうと三原荘の正面についた。


「もーなんなのよ。
べっつにいいけどさ。」


あたしがぶつくされると水也は大したことじゃない、と言ってまた目を背けた。


そして二人で登るたびガチャガチャとなるいまにも外れそうな階段を登る。


あたしと水也は同じ階の二つ隣の部屋同士。

ちなみに隣は空き部屋。


「じゃ、また明日ね。」


自分の部屋の前につくと水也に手を振って鍵を開けた。


「雅」


「んーなに?」


「また機会があったら一緒に帰ろうな」


そういうと水也も部屋の鍵をあけて入っていった。



やばい、3秒ぐらい呼吸止まった。
あの無口無愛想の水也があんなこというなんて。
顔の緩みを押さえながらこの時今日起こったことを全部忘れてベッドに倒れ込んでバタバタ暴れた。


こんな毎日が続けばいいのに。


そのためならわたしは
なんでも我慢する。








わたしたちのニチジョウ。
(どんなにがんばっても、
ニチジョウが崩れる日はすぐそこまで
せまっていたなんて、)
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