不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-
第6節:御薗グループ
「大丈夫、ルミさん?」
放課後、マイが、私を心配して話しかけてきた。
「うん。もう、平気だよ。・・・ごめんね。心配かけて。」
「それは、いいけど・・・」
「あっ、ところで、今朝、私とマイが登校している時にベンツで登校してきていた・・・」
「・・・アヤのこと?」
「・・・うん。マイ、知り合いなの?」
私は、アヤに聞いたことと同じ事をマイにたずねた。
「・・・うん。・・・同じ中学だったから、知ってるよ。」
なにか悲しそうな表情のマイ。
その表情から触れてはいけない内容ということは、容易に想像がついた。