不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-


「・・・うん。・・・アヤと同じね。」



マイの方の表情に変わりはない。



「てめぇ~!織田!」



いきなり後ろから、コウがリョウに掴みかかる。



「・・・・おい、山下。てめぇ~は、場所もわきまえないのかよ。考えて喧嘩売ってこいよ。」



リョウは、冷静なままだった。



「先に喧嘩売ってきたのはそっちだろ!」



コウは、完全に頭に血が上っている。



「だから喧嘩しねぇとはいってねぇだろ?ここは、場所が悪いって言ってんだよ。」



リョウの眉間にシワがよってきた。



なんとなくだけど、リョウが、かなり我慢しているのが、私にはわかった。


< 116 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop