不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-
「え・・・うん、ごめん・・・」
私は、すぐにリョウに謝る。
コウの時とは違い、どうもリョウには強くでれない。
「・・・織田くん・・・・久しぶり・・・」
私の後ろから、マイがリョウに声をかけた。
「・・・・あっ!・・・海堂・・・久しぶり・・・」
リョウもマイに気づき、ぎこちない挨拶を返す。
「・・・・」
「・・・・」
マイとリョウの間に沈黙が走る。
「そうか・・・海堂も百合ヶ丘だったな。」
リョウの表情にほんの少し笑みが加わる。