不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-

それもそのはずだった。


「あなた達、本気で言ってるの?」


横から別の女の子が割って入ってきた。


「・・・何が。」


ミヤビは、その女の子の言い方に敵意を覚えた様子だった。


明らかに対応が変わる。


「知らないの。海堂さんのお父様は、警察官僚よ。」


「・・・それがどうしたのよ。父親が何だろうと関係ないでしょ。」


「これだから、一般人との共学は嫌なのよ。」


さすがにここまで言われると、私も腹が立ってきた。


ミヤビを見ると、今にも殴りかかりそうなほどの顔色。


「わからないなら教えてあげますけど、海堂さんは、私達、上流階級のグループ。下の階級の方は、失礼なお誘いはやめてくれませんか。」


「はぁ?あんた、頭、大丈夫?」


「嫌だわ。これだから、下の階級の方は嫌なのよ。言葉遣いからして、下等だわ。海堂さん、私達と一緒に私の屋敷にでも行きましょ。」


割り込んできた女の子は、海堂舞の腕を引っ張って連れて行く。


海堂舞は何か言いたそうだったけど、言う暇もなく、連れて行かれた。
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