不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-
「マイ、あんまり歌わなかったけど、もしかしてカラオケ嫌いだったの?」
私は、みんなの後ろでマイと2人で歩いていた。
「ううん。そんなこと無いんだけど、私、あんまり歌知らないから・・・ごめんね。もしかして盛り下げちゃった?」
「そんなことないよ!・・・それにちょうどよかったかも。人一倍マイク好きな人がいたから・・・・誰とは言わないけど。」
「・・・もしかして、私のこと?」
私とマイの話が聞こえたのか、ミヤビが話に入ってきた。
「それ以外に誰かいた?」
私が、どこか遠くを探すフリをする。
「もう、何よ!」
ミヤビが私を追いかける。
その様子をみんなが笑いながら見ていた。