不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-

その2人組の片方は、昼前に私の後をつけていると勘違いした金髪で長身の不良だった。


「俺達は今、彼女達と楽しんでんだから、お前らがどっかいけよ。」


5人組の男達は、相手が2人だけとあって強気だった。


私達を囲んでいた男達5人は、私達の周りから、今度は男2人組の周りを囲んだ。


「今さら、冗談でしたは通じねぇ~ぞ。」


余裕の5人組。


「はぁ~・・・馬鹿か、お前ら。」


金髪の不良と一緒にいた黒髪で長髪の男が口を開く。


私達は、その場を動けずにいた。


なぜなら、私達の周りには、いつの間にか30人以上の男達に囲まれていたから。


やっとそれに気づいた5人組の男達も焦っているのが見て取れた。


「な、何なんだよ、お前らは?」


余裕をなくした5人組が2人組に聞いた。
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