想うのはあなたひとり―彼岸花―


ずっとあなたの傍にいたかった。
でも不安だった。
私のことどう思ってるのかなって。
友達としか思ってなかった?
私のこと1ミリでも好きだった?
ずっとずっと聞きたかったけど聞けなかった。
臆病だったから。
恋愛初心者だったから。
私の気持ち言ってしまったら隣に皐がいなくなるんじゃないかなって思って…。
もっと早く聞けば良かったかな。
そうしたらこのモヤモヤな気持ちは消えていたかな。

運命は突然変わったの。
私は毎日が怖くなった。
知らない人にあとを追いかけられるようになった。
皐とバイバイするあの二股に別れた道から。
慣れた道に広がる足音が怖かった。
振り返ると知らない男の人がいた。
クリスマスの二週間前からストーカーをされるようになった。はじめはまさかって思ったけど日に日にエスカレートしていくの。
ここには思い出したくないから書かないけど…本当に怖かった…。


皐に助けてもらいたかったけど…私たちはただの友達だから…言えなかった。




< 186 / 385 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop