肉食彼女
彼女のさらさらのロングヘアが下に項垂れ、表情を見せなくした。

なるほど
なんていうか・・変態をひきよせそうな感じだ。

「…大丈夫?」

気の利いた言葉をかけることが出来ず
そんな間抜けな質問しかできなかった。

ゆかりはゆっくりと頭をあげた。
上目遣いでこちらをみる。

…うっ。
弱いんだけどな
この目線

なんて思っていたら
視界が反転した。

―というよりは
俺の視界の先になぜか天井があった。

…自分が押し倒されたことに気付くのに
かなりの時間を要した。

音がしなかったわけではないんだろうけど
びっくりしすぎて聞こえなかった。

「…なっ!?」

ゆかりがゆっくりと
俺の腹のうえにまたがった。

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