昼暮れアパート〜ふたりは、いとこ〜
涙腺は崩壊して、ウチはちっちゃい子供みたいにおっきい声で泣いた。

視界は滲んで、感覚は何もかも鈍ってて。


やから。



「…俺にしとけや……」



風間が言うた言葉も、苦痛が滲んだ辛そうな風間の表情にも、全然気づかんくて。




数時間前に引いたおみくじ。恋愛の欄を思い出す。


神様か仏様かイエスキリスト様かしらん。




『退け』




退けるもんならとっくに退いとる。


無責任に告げるだけ告げんと、ちゃんと方法も書いといて。





なあ、どうやったらかっちゃんのこと嫌いになれんの。
















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