北千住奇想曲

1

酔っ払いを大別すると、二パターンしかない。

うるさい人
力尽きてぐったりした人

近づかなければどちらも害はない。
遠目で眺めてると以外といい暇つぶしにもなる。

ただし、終電後の駅前の女性たちはちょっとやっかいだ。
ぼくを発見すると寄ってきて、
「おにいさん、マッサージあたしうまいよー3千円よ」
てな感じで愛想笑い。


「今は間に合ってる」
「また今度」

適当に返事をしてもなんせ数が多い。

だいたいそんな金があればタクシーで帰るわけだが、只今の所持金は500円。
現在、寒さしのぎのファミレスを探索中なわけである。

西口駅前から真っ直ぐのびる大通りをひたすら歩くが、シャッターの閉まった店舗かラーメン屋しかない。

先に進むにつれて、マッサージのお誘いもなくなり、国道にぶつかった時点で、駅前方面に引き返すか考えていた。
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