純情ＢＡＢＹ

勝手にしろなんて返信してきたのはきっと渋谷の照れ隠し。




「うん。そうだよ、そうに違いない！」




『うなだれたかと思ったら突然ニヤニヤして何いきなり叫んでんの？意味不明なんだけど』




亜弥はおかしなものを見るような顔をしたけれどそれは見なかったことにして。



渋谷にニッコリ笑顔とハートの絵文字つきで“わかった。勝手にするね”と返信した。




『結局渋谷くんを待つことになったの？』



と聞いてきた亜弥にはピースサインを向けて肯定を示して

「これで明日には私と渋谷はラブラブだって噂が流れるに違いないね」




とニッコリ笑った。




ふふふ。おかしな噂流した奴ら。今に見てろ。
あんたたちの思い通りにはいかないんだからねー！




意気込む私には亜弥が



『放課後にそんな人なんて残ってないし、イチャつく時間も無いのに。…不憫な子だね』



なんて言いながら憐れみの視線を向けてきたことなんて知るよしもなかった。