あいらぶゆー2
次第に暗くなる教室の中で…


私は朱兎にもたれ、微睡んでいた。


そんな私を、朱兎は少し持ち上げ、身体を離す。


「…亜沙美ぃ」


「…ん?どしたの、朱兎」


「オレ用事あっから帰るわぁ」


「えっ…ちょっと待って。今日はずっと一緒にいるって約束したよね?」


私がそう言うと、朱兎は笑みを浮かべ私をそっと抱き締める。


「ゴメ~ン。…また明日な」


もう…。いつもこうなんだ。


一度も、一晩一緒にいてくれない…。


私…朱兎となら、いいのに…。


…そんなに避けられると、何だか寂しいよ。
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