聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
「でも、いいんすか? 琴音さん、今京都でしょ? 向こうで将軍が暴れるとかないっすかねぇ?」
頭を押さえながら質問すると、天使様方は「それはない」とお答えになった。
「百瀬学園を拠点にしていますから、ここから離れると磁場が弱くなるとでも言うのでしょうか」
「元々実体持ってねーし、寄生段階だからな」
「ここから離れれば離れただけ力が弱まるんだから、今は何にも問題ないと思うよ。むしろ、彼女にとってはそのほうがいいくらいなんだろうけどね」
「戻ってくるんやろ? 最終日」
そうでした。
戻ってきますね、最終日。
「じゃ。最終日が勝負の日ってことっすか?」
「おそらく間違いないでしょうね」
「相手も必死だぞ」
「うわぁ、オレめっちゃ久しぶりや」
「かわいいボクの子羊ちゃんたちを守らないとねぇ」
絶対にこれ、作戦会議じゃねーし。
「琴音からなるべく目を離すなよ」
とは言いますが。
なんか、それは難しい気がする。
「なんかあるのか?」
天使様の探るような視線が飛んでくる。