聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
立ち上がったオレの前にはウリエル様とラファエル様がいらっしゃり、振り返ったそこにはもちろん天使様、ガブリエル様、隼人にワコちゃん、先生が揃っていて。
「大丈夫?」
心配してくれるのはキミだけです、ワコちゃん。
「うん、慣れとるし」
思わずお国ことばで返してしまう。
でも……慣れてきてしまっているこの現状をオレは自覚なしで受け入れてるのかな?
ほんとは嫌だとか、怖いだとか。
そんな思いがいつも胸のどこかにあるはずなのに。
それでも悪魔との戦いを終えても、オレには怖かったとか、逃げればよかったとか。
そういう気持ちよりももっと清々しくて、誇らしいほうが強くて。
心配そうに声をかけてくれたワコちゃんの言葉に新鮮な気持ちが生まれるとともに、自分自身がもう踏み出している道を再認識させられたという感じがした。