聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
O Mutter,
hör ein bittend Kind!
「おお、母よ。
聞きたまえ、懇願する子らを」
マリア様はいつだって苦しんでたんだよ。
聞きたい声がたくさんあったのに。
聞かなければいけないと思ってたのに。
自分の子供のことを考えるだけで胸が苦しくて。
それでも聖母として立たなくちゃいけなくて。
ずっとずっともがいてた。
Du lächelst,
Rosendüfte wehen
「あなたの微笑でバラの香りが
この湿った洞窟にただようのです」
彼女はすごい頑張っていたんだよ。
必死で必死で聖女を。
聖母を演じていたけれど。
本当は一人のか弱い女性で。
一人の普通の母親だった。