聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫

「瘴気におじけづいてどうする、バカ者が」


そう言っちゃいますかね?

でも、オレ武器もないし。
天使様いなかったら、逃げるしかないし。


「いいから行くぞ」


すたすたと寮の中へと入っていく天使様をオレは急いで追いかける。


めずらしいー。

今日は『オラッ、おまえが先行けよ』的な行為はないんすね。

いや、それはそれでちょっと寂しいような……


「先行かせるぞ」

「いいいいいいえ。後ろで大丈夫です」


余分な事は言うもんじゃない。



寮の中は暗く、ひやりとした。


確かに残暑で暑い気もするけどさ。
クーラーガンガンにするほど暑いってわけじゃない。


窓を開けておけば済むくらいの暑さなのに。



これは真夏の炎天下からデパートとかに入ったときに「ヒヤッ」とするような感覚に似てる。
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