王子様はイジワル転校生!
でも、授業が始まって20分。


ね、眠たい……。


睡魔に襲われていた。


30分…。
後、30分。


あと、さんじゅっぷんの…我…慢…。


が…ま……ん………。


「ルー!」


小声で呼ばれ、私は起きてるアピールで勢い良く振り向いた。


「寝る」


は?

あまりにも突然で意味が解らず、思わず首を傾げてしまった。


「寝るから起こせ」


あ!あたったらって事ねっ!


「しょうがないなぁー」


さっきの事もあるし、少し上から目線で言ってみた。
するとまたニヤっと笑って


「今、寝そうだったくせによく言えるな」


うぅ、バ、バレてる…もうっ!

勢い良く向き直ると、後ろから声をかけられる。


「……じゃ、起こせよ」


でも、ぶっ!っと笑いそうになるのを咳払いで誤魔化したのも、しっかり聞き取れた私は悔しくてたまらなかった。


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