恋する二人の女の子 ─夢へ続く道─

いじめ ―悠未―

ある日の放課後の悠未のクラスで…。


「祐希君から話は聞いてるよ。ひどいね」
「うん。でも、やってる本人達は何も感じていないよ」
「そうだよね…。私中学の時いじめられてたんだ」
「えっ!?」
「私ね、手に障害があるの。だから字を書くのも、絵を描くのも、スポーツをするのも、あまり得意じゃないんだ。それでも、テニスだけは好きだった。小学校の時は私に障害があっても友達や多くの先生は私をみんなと同じように扱ってくれた。でも、中学はいくつかの小学校から来るでしょ?」
「うん」
「私の手の障害を知らない子がね、体育でバスケをやった時にパスがうまくいかなかったり、ボールを手に持ったりできなかった時に『何か変だよね?』とか『へたくそ。やる気がないならやるな』とか言われたんだ。それがいつの間にか同じ小学校から来てた子達からも言われ始めて」
「大変だったんだね」



「うん。でも、何人かの子達は私をかばってくれたし、しばらくしてから先生がクラスの子や全学年に私の手の障害を話してくれて、2年生に進級する時にはいじめはなくなり始めてた。でも、2年生になって1ヶ月もしないうちにまた、いじめが起きたの」
「えっ!?」
「信じられないでしょ?そのきっかけはある教科担任が『私がいなければ授業はスムーズに進むのに』ってクラスのみんなの前で言ったから」
「じゃあ、先生もいじめに関わっていたってこと?」
「つまりそういうこと。…信じられる?先生が生徒をいじめるなんて」

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