フラミンゴの壁
第15章
「 さぁはじまりだ。」

ヘルメスが声を上げた。

「敵も馬鹿じゃない。お前の力もしっているざ敵ですら防衛本能から、お前のちからを奪いにくるさ。そうしたら、お前はどうする？この戦いに乗るか？」

「ほう、この俺にまだ挑発するとは驚いた。ヘルメス、お前は俺のちからにやられたいのか？俺はお前の話にのらないよ。それよりもお前が俺を囃すための演出とも考えられるじゃないか？」

「この期に及んでまだそんなことをいうのね、まったく呆れるわ。」

ダナエがアテネの顔を横目でチラリとみた。

俺はこいつが何か仕掛けていると思い警戒した。
俺は警戒態勢をとった完全に疑心暗鬼となっていた。

ちょうどタイマーにより自動でテレビが付いた。
番組は占いだった。
変な占いでラッキーアイテムにはすべての星座で「河合太郎」と俺の名が入っていた。

その占いコーナーが終わると特別番組が朝のニュースに流れていた。
カメラはキャスターを映していたがキャスターは怯えて何もニュースを伝えていない。
中継カメラに切り替わると、カメラマンはいないのか倒れたカメラは街の様子を映していた。

「お前、これはどうなっているんだ？」

俺が聞くとアテネが口を開いた。

「これを防ぐための時間だった。私たちが伝えたとおりよ。何も間違っていなかった。ただあなたが信じなかっただけ。」

ダナエとヘルメスが俺を睨みつけ、「お前は愚かな男だったな」といった。

「お前ではこの世界は救えない。」

ヘルメスがダナエとアテネにそばから離れるようにいった。
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表紙・目次

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