メイド in LOVE



「では、聞こうか。」


「報告します。
リザはこの3年間
とある演舞団に居たようです。
どうやら母親の所属していた
演舞団らしくそこで踊り子として
働いていたようです。」


「ふむ。」


「団長であるキースという人物は
リザを借金取りから
匿っていたようで
そのおかげでリザはその間
借金取りの苦痛は味わず
踊り子として修行しています」


「ほう。」


「なので、リザは
身体を売ったり
汚い仕事は一切することなく
純粋に生きていたようです。」


「…………。」


「リザが下働きの仕事を完璧に
こなせるのは、そちらでの
修行期間に培ったもののようです。
踊り子として筋は良かったらしく
レベルの高いキリク組にも選ばれていました。」


「さっきから過去形ばかりだな。」


「えぇ。実は団長であるキース氏が
突然心筋梗塞で亡くなったらしく
そのショックで舞台に立てなくなったようで」


「そうか。」



その言葉を聞いて
レオン様は目線を
窓に移した。



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