* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
「やっぱり、今週1週間はスッピンで来なさいよ。」
必死に笑いを堪えながら言う私に、ギョッとした顔で開いた口がふさがらない様子の綾香達。
「じゃあ、眉毛だけなら書いていいよ。眉無し女子高生なんて、ちょっと可愛そうだもんね。」
「眉毛・・・。」
口々に『眉毛』と呟き落胆する集団を見て、とうとう堪え切れなくなって吹き出す私。
「・・・あははっ、おっかしい!」
これ以上いじめたら、さすがに可哀想だよね?
「嘘だってば。もういいから、早く化粧しなよ。」
「本当に、いいの?」
「もういいって。最初に言ったでしょ。ほら、早くしないと、みんな帰ってきちゃうよ?」
そう言って時計を指さす。
その言葉に、慌てて化粧ポーチを持って、スッピン集団は化粧室へ走って行った。
「やっぱりあなた、変わってるわね。」
そう言って綾香は笑うと、集団の後を追って行った。
「あんたの方が変わってるよ。」
そう綾香の背中に呟いた後、私の心は澄んだ空のように、晴れ晴れとした気分だった。