プラネタリウム ―流れ星に願う叶わぬ願い―
二人ずつ乗るつもりだったが、

「すいません。込み始めて来るので、四人で乗って下さい」


言われるがままに、四人は一つの観覧車に乗り込んだ。

連と優香は話しているが、勇二と音菜は話さずにいる。
音菜は景色を勇二は音菜を見ながら――











「音菜はどうして乗りたかったの?」
「乗ってみたかったから」

もうすぐ地上に着く頃、優香は音菜に尋ねた。







遊園地に行ったことがなかった音菜にとって、観覧車は憧れの乗り物だった。
そして、天に近づける乗り物であることも。

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