秘密な契約と掟破りな愛

暫く車を走らせると到着した所は……昨日たまたま入った居酒屋の近くの警察署だった。



「警察署?どうして?」


「鞄、帰って来てる筈だ。悪いが、俺は急ぐから自分で取りに行ってくれ」


「…ええ。わかった。色々とありがとう」


「帰り…迷子んなるなよ」



男は唇をつり上げて悪戯に笑うと、そのまま車を走らせて行った。…迷子って…子供じゃないんだから迷子になんてなる訳ないわよ。



本当に鞄が帰って来てるんのかな…。昨日の今日なのに…。私は半信半疑で警察署の中へ入った。


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