この手で紡ぐ神の欠片
*
今の光景に相応しい効果音は
さしずめ、
ドンッ
といったところだろう。
それほどまでに迫力があった。
私がしばらく言葉を忘れてしまうほどだった。
『…ヨルムンガンド』
フェンリルの口が開く。
『フェンリルか』
ヨルムンガンドの声は
フェンリルのそれよりは
低くなかった。
巨大な巨大な蛇の体。
公園いっぱいに
長く長く蛇がいる。
世界蛇ヨルムンガンド。
黄色い蛇の目に
私が映った。