小さな約束


「やったー!一番だ!!」




「シーッ!光流ちゃん!起きちゃうよ」




「あ…ごめんごめん」






「ん…?」




葉奈と光流の話し声で俺は目を覚ました。




「んじゃ次ババ抜きしよ!」




「うん!!」




「…んだよ、うるせーよ」




「あっ竜くん起きちゃった!?」




葉奈は目を大きくしながら言った。




「おはよー、竜」




「竜じゃねぇ竜太だ」




「え?そうなの??でも葉奈ちゃんそう言ってたよ」




俺が葉奈をじろりとみた。
すると葉奈はペロリとかわいく舌を出した。




「いいか?俺は雪村竜太。覚えとけ」




「わかった。竜太だね。あたしは鈴宮光流、よろしく」




「あぁ」




「あたしは葉奈だよ。今横で寝ているのは健ちゃん」




「ふーん」




健一はこんなに騒いでいるにも関わらず、ぐっすりと寝ている。
< 16 / 112 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop