小さな約束
「やったー!一番だ!!」
「シーッ!光流ちゃん!起きちゃうよ」
「あ…ごめんごめん」
「ん…?」
葉奈と光流の話し声で俺は目を覚ました。
「んじゃ次ババ抜きしよ!」
「うん!!」
「…んだよ、うるせーよ」
「あっ竜くん起きちゃった!?」
葉奈は目を大きくしながら言った。
「おはよー、竜」
「竜じゃねぇ竜太だ」
「え?そうなの??でも葉奈ちゃんそう言ってたよ」
俺が葉奈をじろりとみた。
すると葉奈はペロリとかわいく舌を出した。
「いいか?俺は雪村竜太。覚えとけ」
「わかった。竜太だね。あたしは鈴宮光流、よろしく」
「あぁ」
「あたしは葉奈だよ。今横で寝ているのは健ちゃん」
「ふーん」
健一はこんなに騒いでいるにも関わらず、ぐっすりと寝ている。